その時だった。

「!?」

突然ブーツを履いていた足首を摑まれ、アレックスはゴミの中に転倒する!

慌てて身を起こし、MARK23を構えるアレックス。

ガサガサと、ゴミの中を蠢くものがいる。

そいつはかなりの素早さでゴミの下を這い回っているようだ。

ゴミに遮られているせいで、発砲しても十分な効果を挙げられないだろう。

銃口でゴミの下の存在を追いつつ、歯噛みするアレックス。

と。

「……?」

ガサガサというゴミの下での音が止んだ。

同時に集積場に訪れる静寂。

何処に行った?

ゴミの奥に潜り込んでしまったのか。

両手でMARK23をしっかりと握り締めたまま、息を潜めるアレックス。

その背後から。

「!!!!」

何かが飛び出してくる!