Hospital waste

コクリと。

シエラは頷いた。

「このフロアは階段のみで繋がっていて、階段の手前が鉄格子で仕切られているの。そしてこのフロアには、何かが徘徊し続けている…」

随分と勿体ぶった言い方だ。

「何かとは何だ?」

「知らないわよ、そんなの」

シエラは少しばかり声を荒げた。

「あんなの見た事ないもの…知らないものは何かって言うしかないじゃない」

「……」

アレックスも、ゴミ置き場であのカラスを見なければ、シエラの話は俄かに信じられなかっただろう。

三流タブロイド紙が記事にする、合成写真のネタ程度にしか思わなかったかもしれない。

しかし、いる。

この病院は何かおかしい。

三流タブロイド紙が記事にする、合成写真のネタとしか思えないような『何か』が、現実に存在するのだ。