Hospital waste

自ら躍り出るように。

アレックスは肉塊の前に出た。

途端に伸びてくる腕、そしてカンディル型寄生生物。

アレックスを絡めとろうと群がってくるそれを、彼はナイフで振り払いながら逃げる。

肉塊はその巨体ごと、アレックスに覆い被さるようにして接近してくる。

ブヨブヨした肉の塊が、大きく開いた。

生物で言うところの口が、顎を開けたのだ。

捕食といっても咀嚼などしない。

丸呑み。

相手を口腔内に含み、そのまま体内の器官で時間をかけて消化していく。

生きながらにして、醜悪な肉塊に同化していく気の狂いそうな行為。

無論アレックスは、むざむざ消化される気はない。

咄嗟に飛び退く彼の代わりに、肉塊に飲み込まれたのはハンヴィーだった。