カラスに食い破られた黒いゴミ袋。

その中から覗いていたのは、血の付いた大量のガーゼ、使用済みの注射器、アンプル、薬品が入っていたのであろうプラスチック容器。

血の臭いに引き寄せられて、カラスはゴミを漁ったのだろうか。

そうでなければ、このゴミを漁るような理由はないだろうに。

プラスチック容器に貼られたラベルを見る。

聞いた事もないように薬品名が表記されている。

劇薬の類なのか、それとも分別なく廃棄しても問題のないものなのか。

だとしても、使用済み注射器は明らかに医療廃棄物だ。

それをこんな場所に無造作に放ってある。

これは完璧に問題だろう。

その様子をハンディカムに録画していたアレックスは。