私は雅美麗。高校2年生。
名前に似合わずすごく地味な女の子だと自分では思っている。
周りからは冷血女と言われている。
私はただ感情を表に出すのが苦手なだけ
たがら…
「夜星さん」
いきなり声をかけられてびっくりした。
可愛いらしい女の子だ。
『なに』
私は普通に言ったつもりなのに
「ごめんね」
そう言って一目散に逃げた。
(はぁ~)
まただ私は笑っているつもりでも相手から見るとすごく怖いらしい。
そんなことを考えていると
「きゃ~~」
女子のすごく大きな悲鳴が廊下から聞こえた。
私は、興味はなかったが廊下を見てみると一人の男子が女子に囲まれていた。
そいつは笑っている。不気味だ。
近くにいた女子が
「神宮寺結斗様よ。」
「いつ見ても格好いいよね。」
「うん!それにあの神宮寺財閥の跡取りだもんね」
(あ~それなら知っている。神宮寺財閥は大企業だ。でも、あいつは嫌いだ。何故なら、女をとっかえひっかえしているうえチャラい男だらだ。)
私とあいつは同じクラスだ。あまり関わらないようにしている。

放課後、帰ろうと廊下を通るとあいつが3年年生の女子と話していた。
通ろうとするも廊下の真ん中で話しているため通れなかった。
なので私は…
『あの、好きでもないのにそんなところで話さないでもらえますか。邪魔です。』
とはっきり言った。
すると、3年生の先輩が
「はあ~。うるさいっの!は―いは―いどければいいんでしょ。」
と不満そうに少し端に寄った。
『ありがとうございます。』
とだけ言って廊下を通った。

私が廊下を通った後
「なんなのあの子!私に向かって邪魔だなんて」
と3年生の先輩が言った。
「あっ待ってあの子その前に[好きでもないのに]って言ったわよね。どういう意味かしらね結斗」
と言って結斗の方を向いた。
「あ~。本当にね。」
と結斗は笑って言った。
結斗は本当は
(何でこいつのこと好きじゃないの分かったんだ。)
「面白い奴」
「あっ。結斗次はあの子なの?」
「あぁ。俺のことを好きにしてみせる。」
と言って不気味に笑った。