彼は一人暮らしだった。
家は何とも言えない悪臭が漂う。
ただ、私はその居心地の悪さに慣れてしまった。
家の鍵は事前に貰っていた。
彼は、鍵を渡すときに言った。
何を見てしまっても受け入れて欲しい、と。
彼を信じている。
だからこそ、私も受け入れることにした。
何を見てしまっても。
その言葉の意味が妙に気になる。
ただ、それを知っても受け入れること。
それができなければ、私は彼を裏切ることになる。
そんなことは、できない。
絶対に、しない。
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