「…っ小春?」 さみしそうな声で私の名前を呼ぶ。 やめて。 傷付いた顔しないで。 私だって辛いの… 「亜夢ちゃんのお兄さんって夏村くんだったんだね!ビックリしちゃった!」 笑顔を作って見せるけど、私の顔はきっと引きつっていたんだろう。 「お兄さんが誰か分かったことだし、私はこのあたりで失礼するね!」 そう言ってそそくさと部屋を出ようとする私の手を誰かがつかんだ。