夏とサイダーと手紙

周り続ける閉じられた俺の世界が、偶然繋がった別の世界によって開かれた様に感じていた。

帰ったら、直ぐに返事を書こう。

俺の世界を開いてくれた、海の向こうの何も知らない相手に。

奥の方から湧き出して来る不思議な感情に浸りながら、残ったサイダーを飲み干す。

常温になってしまったサイダーが、いつもとは違う味に感じた。