夏とサイダーと手紙

「おばちゃん、いつもの!」

ゆっくりと店の奥から姿を見せたおばちゃんの右手には、俺の今一番欲しい物。
急いで制服のズボンのポケットから手探りで百円玉を見つけ出して渡す。

受け取ったのは瓶のサイダー。

一気に普及し、我が物顔で振る舞っているペットボトルが、俺はどうしても好きになれなかった。