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「明日香、明日香? もう休憩時間入ってるよ。どうしたの?」

突然の声に振り返った私の目に飛び込んできたのは、しつこいくらいピンクに染まったいちごミルクの紙パックだった。

紙パックを差し出す白い細腕の向こうに、メガネ美少女の頬笑みがお目見えする。

揺らめく艶やかな黒髪ロング。

私を見つめる、華奢なメガネの向こうのおっとりと垂れた目。

考え事は彼方へ飛び去り、同性の彼女にうっとりと身悶える。

こんな美少女に差し入れをされる私、ああ、幸せだ!

「キモイ顔して見てんじゃねえよ。はにわ女は、絶対詩織みたいになんてなれねぇんだからな」

かあっと頭に血がのぼって、睨み上げる私。