手紙は時を駆け抜けて



上を向いた途端、これでもかと弾けた笑顔。

焼けた肌から白い歯がこぼれ、大きな瞳は線になった。

そのひとつひとつから、キラキラと光りが飛び散っているみたいだった。

冗談抜きに、球児へのヒーローインタビューでもいいくらい。

だって私たちのヒーローは、小学校の頃から変わらず樹なのだから。

「謙遜しなさんな。我らの樹様はもっと先に進まれるべき方ではないかぁ~」

「何言ってんだよ、目の前の試合にだけ全力注ぐんだ。おい、お前、俺にプレッシャーかけにきたんだろ? 酷いよなぁ」

ちょっかいを出しながら笑った康太と、冗談まじりに肩をすくませてみせた樹。

私はそんな光景が好きでくすりと微笑んだ。

あんなことを言いながらも、小学校からの幼馴染の私たちは、本当はわかっていたのだ。