「鳴海晴樹」

彼の名前はきっと、そんな感じだった。

噂によると

優しくて、正義感が凄くて、しっかりもので、運動神経が良くて……って

いいとこざんまいだったらしい。

ピーンポーンッ

一人ぐらいしの私は、普段ベルなんてならないのに、今日は珍しくなった。

「はぁーい」

無理な振る舞いをして、適当に出ればいいか

「……………」

誰だこの人。

「えっと‥‥」

しかも、無言だよ。

「わたし、隣に引っ越してきた、佐々木菜帆です。

西陽高校ですか?」

どおりで知らない人だ。

西陽って‥…

「そうですけど………?」

なにか?

って私と、同じ制服じゃない?!

「やっぱり!! もしよかったら、一緒に登校しませんか?」

出たっ

まあ、いいや

「はい……」

「ありがとございます!!」  

敬語のやりとりって、なんか新鮮

その後、私は彼女を上がらせて、朝ごはんを作ってあげた。

「佐々木さん、行こう?」

今から私が行く西陽高校は、中学の人がなるべくいないように、選んだ。

わさわざ、引っ越しまでしたんだから

いたら困るよ。

「あの、菜帆って呼んでください……」

あ、そうだよね。

「じゃ、私のことも、呼び捨てで…」

て、まてよ、

私名前教えたか?

「あの、名前を………」