マシェリ

「咲……?」

「んっ?」


前に走っている咲に後ろから叫ぶように話しかける。


「今日はありがとう」

「何が?」

「プレゼント!!」

「おう!!1年記念日だからな」


そう答えた瞬間に、咲の足が止まった。


「ナツキ?愛してるよ、まだまだガキの恋愛かもしれない、それでも俺は本気でナツキを……」

「うん、分ってるよ、あたしも咲を愛してる」


フフッ……と咲が、あたしを見て笑ったかと思えば、おでこをあたしのおでこにくっつけた。


一瞬で自分の顔が赤くなっていくのが良くわかる。


咲の突然のこーゆー行動に、あたしはいつもキュンキュンさせられるんだ。


「ナツキ照れてるっ!!」


「うるさいっ!!咲のバカ!!」


その瞬間、またどんどんあたしと距離を空けて駆け抜けて行く。


「待ってよ~!!!」


咲の後ろ姿を見つめながら、あたしも一生懸命追いかけた。


「早くしろ~門限間に合わないぞ!!!」


咲のバスケをしている真剣な眼差し、姿。


咲の走っている大きな背中


あたしに笑いかける顔


あたしのことを呼ぶ声


そして、今日初めて見せた、あんなにも悲しい顔……。



その全がてが大好きで、こんなにも愛おしい……。