「…ちょ、ちょっと蒼! なんで怒ってんの…!?」 「怒ってねえ」 「怒ってるじゃない…!」 「怒ってねぇよ」 けど、そう突き離す声はついつい尖ってしまった。 拍子に振り向いた俺を見て、蓮は表情を強張らせる。 くそ。 つい顔に出てしまった…。 落ちつけよ、俺…。 なにも無かったんだから、いいじゃないか…。 なにをこんなに怒ってんだよ。 焦るなよ、俺…。