蓮を好きになって、どれくらい経つんだろう。 …なんてたまに振り返ってみるけど、 はっきりとした年数なんて割り出せるわけもなく、 多分、幼なじみ歴と比例してんだろうな、といつも曖昧に納得して終わる。 ただはっきり思い返せるのは、 ガキの時の、蓮に対する気持ち。 いつもいつも、 蓮を見ていたくて 蓮と話したくて、 蓮のそばにいたくて。 必死で追いかけていた日々。 きっと、俺、 あいつのこと、 『恋』って言葉を知る前から、好きだったんだろうな。