「ホント!?
ホントにホント!?
やったぁ!
やったね、蓮!初カレシ、おめでとう!」


「う、うん、ありがとう…」


「やっぱりねぇ…うんうん、そうじゃないかと思った。
蓮は絶対蒼くんのこと…って!。
よかったね!カレシが幼なじみなんて、すっごい素敵じゃない!」


「う、うん…ありがとう…てか、明姫奈、もうちょっと声おさえてくれる?」


「ん?」


「実は、学校では付き合ってるの隠しておこうと思って…」


「えー?
どうして?」



どうしてって…



「だって、昨日までは幼なじみだったのに、突然付き合ったら、みんな面白がっていろいろ詮索してくるでしょ…?
ただでさえ、蒼は校内一のモテ男って言われてるのに…」


「えー?
べっつにそんなこと気にしなくていいじゃん?
むしろ、自慢しちゃいなよ」



予想はしてたけど…

やっぱり明姫奈も蒼とおんなじようなこと言ったなぁ…。



「でも…」


「でも?」



もう…

どうして蒼も明姫奈も、そんなにあっさりしていられるんだろう…。





初めての恋。

初めてのお付き合い。



嬉しいけど、緊張するし、

ワクワクするのに、不安も感じるんだよ…。





ふたりは私よりずっと進んでいるから、そんな気持ちにはならないかもしれないけど…、

私は…。



私は、まだ…





「…恥ずかしいんだもん…」





明姫奈はきょとんとした顔で、真っ赤になっている私を見ていた。



けど。





「もー!
蓮ってば、超可愛いーーー!!!」





ぎゅうと抱き付かれて、こねこね頭を撫で回された。