その夜は、悶々としながらベッドに入った。



泣き疲れても眠っても、すぐに目が覚めて、

これからのことを悩んで、いつしか寝て、また目が覚めて…

そんなことを繰り返していたら、いつの間にか窓の外が白み始めていた。



いつもどおり準備して、家事をして、お弁当を作って朝ごはんを食べて、

そしていつもよりずっと早く学校に向かった。



朝練に向かう蒼と鉢合わせしないか不安だったけど、幸いそれはなく、

おそらく帰宅部では一番乗りじゃないかって時間に教室に入った。



あとはひたすら明姫奈が来るのを待って。



待って



待って



待って…



「おはよ、蓮」


「明姫奈ぁああ!!」



時間ぎりぎりに明姫奈がやってくると、あいさつもそこそこに、小さな身体にすがりついた。