「いいのかよそんなこと言って。
俺の親もおまえの親も数日は帰ってこない。
俺とおまえだけの生活が始まるんだ。
これがどういう意味か、さすがにおまえでも解かるだろ」
「……」
「たった今から、『ただの幼なじみ』は解消。
俺、オオカミになっちゃうよ?
おまえ、拒みきれる?」
今にも食いつきそうにニッと口端だけ上げたその表情は、自信と余裕に満ちていて…。
「なによ…エラそうに言って…。
生意気よ…!」
「生意気?」
凍りついた表情に、寒気を覚えた。
「おまえさ、いつもそう言うけど、いったいどういう立場のつもりだよ。
俺におまえより劣ってるとこってある?
いつまでも、小さい頃の気分でいるのはやめろ」
「……」
「俺はもう『へなちょこ』じゃねーよ。
おまえなんか…どうにもできるんだ。
片手でもな」
引き寄せられて、言われた通りに、片手で私の両手は拘束されてしまう。



