「…うん、わかったよ…」 でもそんなこと言えるはずも無く、私は平然とした声でうなづくしかなかった。 『本当にごめんね、蓮…。 いつもいつも苦労かけて…』 「ううん…いいの…」 滞在に必要な着替えや道具を宿泊先に送る手筈や、留守番に必要な費用の都合の仕方を確認して、美保ちゃんとの電話は五分ほどで終わった。 あとはまた、蒼との息詰まる時間が待っていた。 「な、だから言ったろ。 おばさんは絶対戻らない、って」 気づけば、背後に蒼が立っていた。