鋭い目が、固く引き結んだ私の唇をじっと見つめて… そっと閉じた…。 「…やぁっ!」 耐え切れなくなって、咄嗟に蒼の唇に手の平を押し当てた。 指に柔らかい唇が当たって、 その瞬間、ちゅっ、と吸われた。 ぞくり と、肌全体に甘い電気が走った。 蒼…今、 本気でキスしようとしてた―――。 「なに拒んでんだよ」 茫然として見つめると、蒼が私の手首をとってにらみつけてきた。 「今夜は俺の言うこと、なんでもきくんだろ」 「やだ、よっ…!」 ほとんど涙声になりながら、私は声を絞り出した。