「全然知らなかったよ〜」
「なんだ、私なんて真っ先に見つけたのに。」
真顔でそう言う沙耶に、私は御構い無しに抱きついた。
去年同じクラスになれなかったから、尚更うれしいんだよね。
そうしてキャッキャしていたら、すぐ隣のドアがガラッと開いた。
「お前ら、邪魔よ?」
「あれ、三浦じゃん!」
真っ先に反応したのは沙耶だった。
「よお、西原。なに、お前も2組なの?」
「え、お前もって、三浦も!?」
二人はお互いを指差しながら、「まじか」とはもって笑った。
そんなふたりを見ていたら、思わず笑みがこぼれた。
なんだ、沙耶と三浦が一緒かあ。
「安心した!」
知らないうちに声にでていたみたいで、二人に首をかしげられたけど、「ううん」と笑顔で首を振った。
