「こんなとこ呼び出して卑怯なマネするより、本人に直接聞いたら?」
そして、さらに追い打ちをかける。
「そんな度胸もない子、ハルは相手にしないよ。」
矢崎さんは、余裕たっぷりにそう言った。
「もう、いこっ。」
さすがの彼女たちも返す言葉がなかったみたいで、私を睨みつけながら足早に去っていった。
そんな中、私はただ呆然と立ち尽くす。
体育館倉庫の前。
矢崎さんと二人。
これは、一体どういう状況…?
「大丈夫?」
そんな矢崎さんの声で、ハッと我に返った。
「あ、はい。」
まともに話すのが初めてで、思わず敬語になっていた。
すると、そんな改まった返しを聞いて、クスッと笑われてしまう。
