「いや、上から見えた。藍川って大抵1番だろ。見つけやすい。」
「ほ、たしかに。」
あいかわ、より前の苗字の人って、会ったことないかもなー。
今までもずっと出席番号は1番だったし。
「ありがと!じゃ先いってるねー」
「は!?」
そんな反応をされながらも、笑顔でヒラヒラと手を振ると、三浦を残して2組の教室へと向かった。
「ひーなた。」
教室に入った瞬間、そんな声に呼ばれて振り返る。
「え、沙耶!!」
「なに、その反応。同じクラスなの知らないの?」
彼女は、西原 沙耶 (ニシハラ サヤ)。
黒髪ショートヘア。
私より少し背が高くて、スラッとしている。
大好きな中学からの大親友。
