「お、おはよう。」
「うん、おはよう。」
そんなぎこちないおはようを交わして、立花くんは映画に誘ってくれた。
学校とは反対の方向に歩くと、見えてくる大きめの映画館。
歩いている間、微妙な距離を保ちながら、少しずつ会話をした。
映画はラブストーリー。
漫画が原作の、今一番話題の胸きゅん映画。
「面白かったね!」
「そうだね!俺勝手に決めちゃったけど、平気だった?」
「うん!私こうゆうの好き!」
映画を観た後、私たちは近くのカフェに入った。
小さなテーブルで向かい合い、飲み物を飲みながらそんな会話をする。
「あの、藍川さん。」
立花くんは、突然そう切り出して何かを話し出そうとした。
だけど、私は驚いて、彼の言葉を遮った。
「なんで、名前…」
