「じゃさ、気晴らしにぱーっとどっか行くか。」

「ぱーっと?」

「みんなで、海とかバーベキューとか?」


そう言ってくれた三浦の言葉で、私の夏がやっと始まった気がした。


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「きゃー!海ーー!」

水着に着替えた私たち。

テンションも上がり、沙耶の腕を引いて砂浜へと駆け出した。

「超、久々かもっ!」

沙耶も笑顔で楽しそう。

私はみんなの方を振り返り、大きく手招きした。

「みんな早く!三浦!矢崎さん!」

「なんだ、だいぶ楽しんでんじゃん。俺の企画のおかげだなー。」

「うん!生き返った!」


最近ずっと悩んでばっかりいたから、こんな解放感のある海にきたら、どうしようもなく楽しい。