「でかいため息。」
そんな時、私と沙耶の間に無理やり入り込んできた人。
「おばちゃん、俺カレーパンと牛乳ね!」
そう言う彼の横顔を見たとき、思わず目を見開いた。
何も変わらない、いつも通りの三浦だった。
「あんまりため息ついてっと、幸せ逃げてくぞ。」
ここ一週間くらいの気まずさが嘘のよう。
何事もなかったかのように、ただパンを受け取っていなくなった。
私はその一瞬の出来事に、沙耶と目を見合わせた。
すると突然、後ろから腕をつかまれ、誰かに引き寄せられた。
顔をあげて見てみると、そこには三浦が立っていて、人混みをかき分けながら私を引っぱり購買から離れた。
「ちょ、私まだパンっ」
「いーよ、西原がいんだから。」
そう言う声は、少しムッとしていた。
そしてどことなく変な空気になり、沈黙が流れた。
