少しの間を空けてから、私は首を横に振った。
沙耶は納得していないようで、疑いの目を向けられたけど、気にせず前を向いた。
授業が始まっても、やはり考えてしまう。
三浦のこの前の真剣な顔。
勘違いかもしれないし、勝手に意識してるのは私だけみたいだけど、いつもと雰囲気が違ってた。
そんなことを考えていると、後ろから軽く腕を突かれた。
静かに振り返ると、目線をそらしながら手だけをこちらに投げ出している、三浦だった。
指の間には、一枚の紙切れがはさまっている。
私はとりあえずその紙だけを引き抜いて、前を向き直った。
そして、膝の上でたたまれた紙を開いていく。
" 今日冷たいぞ、ばーか。 "
そんな言葉と一緒に添えられた、怒った動物の絵。
思わず、クスクスと笑ってしまった。
