「来られない事情があったなら、言ってくれればいいのに…」
私はそう言いながら教科書を奪うと、彼を交わして歩き始めた。
「いや、言おうとはしたよ。だけど、朝から俺のこと無視してたろ。」
後ろからついてくる沢田くんに、痛いところを突かれてギクッとした。
たしかに、聞こうともしなかった気が…
「それはー」
「まあ、里沙子に聞いたんだろうけど、そうゆうことよ。でも、悪かった。約束しといて、すっぽかして。」
「わっ…」
階段を下りながら、突然にもワシャワシャっと髪を触られ驚いた。
「で、でも、本当に仲いいんだね。」
私は赤くなった顔を伏せて、戸惑う気持ちを隠しながらそう言う。
「ん?里沙子…?あー、まあ。」
「幼馴染みって言ってたけど、家近いとか?」
「となり。」
