「てか、里沙子今日なんかある?」
みんなの視線なんてまるで興味ないようで、沙耶の話に構わずそう言った。
「え?んー、ないけど。」
「じゃあ、美雨のこと頼めね?今日だれも迎えに行けないんだよ。」
「うん、わかった。いいよ。」
「さんきゅっ、ごめんな。」
そんな二人の慣れた会話。
話を終えると、沢田くんはすぐに校舎へと戻って行ってしまった。
そして、美雨(ミウ)…
そんな知らない名前が浮上し、私たちは顔を見合わせた。
「ねえ、美雨ってだれ?」
ベンチに座ろうとする矢崎さんに、沙耶は興味津々にそう聞く。
すると、彼女は微笑みながら、おもむろに携帯をいじり出した。
そして、画面を見せてこう言った。
「天使。」
