思い出した。
それは、沢田くんとの騒動のきっかけになった日のこと。
校門の前で、立花くんと同じ制服の人に絡まれて、沢田くんに助けてもらって、それから注目を浴びて…
すっかり忘れていた。
「きっと人違いしたんだよね。ごめん、今の忘れて。」
そう笑って言う立花くんに申し訳なさを覚えながら、人違いだということにしておこう。
瞬時にそう察した。
その先輩たちが見つけたのは、本当に私だと言ったら、まず引っかかるのは俺の女宣言をした男の子の方だろう。
「探しに来た人がいたなんて、全然知らなかったな。」
「だよね、ごめんごめん!」
そして、二人でぎこちなく笑い合った。
