藍川 ひなた。16歳。
今日から高校二年生になります。
二階の部屋の窓から顔を出し、大好きな空を見上げた。
「うん、今日もいい天気!」
薄く化粧をして、茶色がかった胸元まである髪をゆるーく巻いたら準備完了。
「ひなたー、いつまで支度してるのー!」
「はーい、今行くー!」
着慣れた制服に身を包み、階段を駆け下りる。
リビングの時計を見ると、いつの間にか家を出る予定の5分前。
用意されていた朝ごはんを急いで頬張ると、お母さんは呆れたようにため息をついた。
「もう、今日から二年生だっていうのに。」
「そんな急には変わらないですー。んー、ごちそうさまでした、いってきまーす!」
慌ただしくリュックを片手にとり、玄関へと急いだ。