「土方…。
随分と生意気な態度をとるようになったものだな。」
「本当のことだろう。
こちらとしてもあんたの日頃の行いを見直してほしいもんだな。」
「…ふん。わしに断りもなく隊医などと…。
勝手だとは思わんのか?!」
「近藤さんだって局長だ。その局長が許可したんだ。
なにも問題はねえだろ。」
バチバチとふたりの間に火花が散っている。
いや、本来ならば私から出向くべきだった。
悪いのは私だ。
「あの…っ!」
勇気をだして声をかけるとふたりの視線がこちらへ変わる。
一歩前に出て、すぅっと息を整えると
視線を芹沢局長へとまっすぐ向ける。
「芹沢局長とお見受けいたします。
改めまして、御堂優月と申します。
本来ならば私の方からご挨拶に伺うべきでしたのに、このような形になってしまい申し訳ありません。」
私は思いつく限りの謝罪をすると深々とお辞儀をした。