「……ちょっと、そんなに拗ねないでよ…」




流石に悪いと思ったのか、沖田組長はこめかみをポリポリかきながら、





「しょうがないなぁ…」





と言って、懐から飴玉の入った袋を取り出した。




「ホラ。これあげるから…」





手ぇ出して、と袋から1つ私の手にコロンと出した。




かわいい桃色の飴玉で、鞠のような模様をしていてとても美味しそうだ。




「っ…!いいのですか…!!」





「うん。だから機嫌直してよ」





耳を赤くしながらそっぽを向く沖田組長を見ていると何だか可愛くて、クスリと笑ってしまった。





「ちょっと、なんで笑うの」





沖田組長がじとりと私を見る。






あわてて




「いえっすみません沖田組長!


飴玉、ありがとうございます!」




とお礼を言う。





「そういえばなんで俺だけ組長なの?



他の人は先生って付けてるのに」





「そういえばそうだよな!」






どうなんだ、というように二人に視線を向けられ、少し言おうか迷ったが思い切って言うことにした。




「その…来たばかりの者ですし、あまりよく思われていないように感じましたので……。

その中で先生などとお呼びしては馴れ馴れしいのではないかと思い…。」




しどろもどろになりながら話すと、




「なんだそんなこと。気にしなくていいのに。



これからは普通に呼んでよ。」




と沖田…先生が綺麗な笑顔で言う。








少しは近づけたのかな……?