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甘味屋に着くと、私達は入り口のすぐ横にある長椅子に座った。
「何にしよう……!」
割と種類が豊富な品書きなので迷う。
甘いものが大好きな私にとって、甘味屋は天国だ。
しかも京の甘味屋といったら老舗が多い。
「ふふ、落ち着いて決めろよ。」
藤堂先生がそんな私を見ながら言う。
「はい!
………えっと、この桜団子を三つと、ぜんざいを一つ頼みます!」
「そ、そんなに食べれんのか?!」
「? はい、余裕です。」
店のお姉さんにそれらを頼むと少し一段落。
「お前がそんなに甘い物好きだったなんて意外だな。」
「そうですか?」
「ああ。なんか甘い物より塩っ気が好きそうな感じ。
完全に偏見だったな!」
どういう意味だろうと思いつつ
「ははは…」と相槌を打つ。
「にしてもあれだな、総司みたいだなお前。」
「え…? 」
沖田組長…?
「あいつも超甘党なんだよ。」
「そうなんですか…!?
意外です…。」
「そう?」
