野球男子に恋をしました(短)


確かめるようにわたしの名前を
言うあなた 。


「…そ、うです…」


緊張と不安で声が掠れてしまった 。

もしかして!!
練習に集中できないんで
見ないでくださいとか!!!?

いや、そもそも見てること
気づいてたのかってところ!!!

あたふたしてるわたしとは逆に
ほっと肩を下げた彼に
また胸がどくんっと動く 。

「俺、高橋爽平といいます」

…知ってるよ、

「野球部です」

…それも知ってる 。



「俺、陽菜乃さんのことが、好きです」