バン!

ドアの開く音。

ドン!!

結衣は突き飛ばされ、部屋の床に尻もちをつく。

「痛っ!」

どうして・・・ユキ!!

「結衣ちゃん、やっと君とお話できるね」

「え?」

違う、この声・・・ユキじゃない!!

「君が公園に来るの楽しみにしてたのに。オレのほうが先に君を見つけたんだ。なのに、君ときたら、あの弾き語り男とべったりでさ」

男の足音が徐々に近づいてくるのがわかる。

「いや・・・助けて!!ユキ!!!」

バン!!

ドアを蹴破る音。

「結衣!!」

この声・・・ユキ!!!

「結衣、大丈夫か!?」

「なんだ!?勝手に入ってくるんじゃねぇ!!」

激しく殴りあう音。

ユキ・・・ユキ!!

「結衣、こっちだ!!」

手を握られ、結衣は部屋を飛び出す。

ユキ・・・来てくれた!!