「合格。」 真琴くんは、満足したように笑うとゆっくり私に近付いてキスをした。 唇は冷たくなっていたけど、キスは温かかった。 * 電車から降りて、家までの帰り道。 私は、真琴くんのポケットの中で手を繋いでいた。 家に近付くに連れ、名残惜しいなと感じてしまう。 ほとんど家の前まで来た時、何やら人影が見える。 誰だろう……?近付くに連れ、その人影ははっきりと見え……、 「真琴!」 「……穂乃加……!?」