「……っ!!ざっけんな!さっきから黙って聞いてりゃ好き勝手に言いやがって」



だけど、水無瀬くんの突然の言葉に思わず足を止めてしまう。



「……んだよ、好きな奴って。誰だよ。……なぁ聞いてんのか?」



水無瀬くんの為に言ってあげてるのに、何で引き止めるの?



「水無瀬、くん。大丈夫だよ。無理に私なんかと付き合わなくて。お母さんにあんな事言っちゃったから別れられなかったんだよね。
心配しないで、お母さんには私から言っておくから」



水無瀬くんと顔を合わさないようにそのまま背を向けて話す。