「んっ……痛っ」 再びチクリとした痛みがした後、水無瀬くんは、私から離れていった。 「隙、ありすぎなんだよ。もう少し危機感持てよ」 「はい……、ごめんなさい」 新だからだといって、いくら何でも無防備過ぎた。 「男はな、女なんてすぐ襲えんだよ」 耳元で囁かれた水無瀬くんの声が、いつもより色っぽくてドキドキした。 * 次の日。教室に着くと新はもう居た。 だけど、挨拶はもちろん目も合わせてくれなかった。