「ったく、なにやってんだよ。馬鹿か」 水無瀬くんに腕を離されたのは、人気のない所に来てからだった。 水無瀬くん、すっごい不機嫌だ……! 黒いオーラが……ムンムンと!! 「ご、ごめんなさい……」 「本当にお前は、いつもいつも……。だから、目離されねーんだよな」 「え……?」 水無瀬くんは、そう言うと私の手からパーカーを奪いわたしの肩にフワッとかけてくれた。 「俺も一緒に泳いでやるから、……行くぞ」