水無瀬くんが、言っている事は全部あっていて……、何も言い返せない。 あっ……、どうしよう。鼻の奥がツンと痛い。 「ごめんね。……パーカー着るから」 泣き顔を見られたくなくて、急いでパーカーを持って走る。 後ろから、「おいっ!待てよ!」と言う声が聞こえて振り向きたくなったけど、またドン底に落とされるのが怖くて聞こえないふりをした。 本当にいつもそう、だよね。 勝手に期待して、いつもこうなる。