涙で視界が 悪くなるほどだった 止めたくても止まらない 涙で前が見えなかった 私は、 知らないうちに横断歩道を渡っていた ブーという車の音が聞こえた そして キキィィィーーーーー ドンッ 鈍い音とともに 私の体が宙に浮かび 硬いアスファルトに打ち付けられた 血がどんどん流れていく 意識も遠のいて行くのを感じていた 不思議なことに 瑠夏ーと叫ぶ廉斗の声が 聞こえた 私は、目を閉じた