COLORS 青の章「開かない窓」

指輪・・・。

落ちていく指輪。

あの日も、落ちていった指輪・・・。

思い出した。

トオル、あなたを!

「指輪?塔子ちゃん、もしかして彼氏とかいんの?」

「な・・いとうさん、あなた、窓が開けられなかったのって嘘でしょ?」

内藤はじっと塔子を見つめ、フッと笑みをもらす。

「ああ、開けられたけど、開けられないフリをした。君があんまりかわいかったからね。それがどうしたの?」

塔子は窓に向かい思い切り引っ張る。

だめだ、開かない。

開けられないのは、私だけ・・・。

トオル、あなたなのね?

「なにやってんの?塔子ちゃん、開けてやろうか?」

そういって内藤は塔子にキスを迫る。

「いや!やめて、内藤さん!」

バン!!

突然強い風が物品庫に吹き荒れる。

窓が・・・窓が開いてる!

指輪がコロコロと転がり塔子の足元で止まる。

「う、うわぁああ~!!なんだ!?窓の下に人が!人が死んでる!」

内藤は突然振るえだしたかと思うと、
物品庫から走り出していった。