学校につき、敦士とは別れ教室へ向かう。
「敦士の家か〜」新司はもうウズウズしているようだ。
「あれは期待してていいよ」ウズウズしている新司はなんだか面白い。
「おっはよ」
「「あっ」」
そこには昨日sweet houseでみた福坂あかりがいた。
ウェイトレス姿も可愛かったが、制服姿もまた可愛い。
「なによ、二人してジロジロ見て。」
「「なんでもないよ」」
新司とはよくハモるな。
「ホームルームやるよー」
担任の掛け声であかりと別れ席に向かう。
「ねぇ、幸汰?あかりさん制服姿もハンパないな」
「ハンパない?」
「可愛いってことだよ」
どうやら、新司はほんとにあかりが気になっているみたいだ。
振り返ってあかりを見る度こっちを見てフンフンしている。

授業はほとんどが担当教師の自己紹介で終わり、暇で暇でしょうがなかった。
「昼休みは屋上でご飯食べよっか」
「じゃあ、俺売店で買ってくるね」新司は走っていった。
「先食べてるねー」
遠くから「おっけー」と聞こえた。もう新司の姿は見えない。
「今日の弁当も豪華だね」
「そう?」
学生が食べるモノには思えないようなキラキラした弁当だ。キラキラと言ってもこれはエフェクト。だが、エフェクトをつけてもおかしくないものだ。使っている食材もランクの高いものばかり、かといって栄養の偏りはなくバランスが取れているように見える。
「幸汰のも美味しそうだな」
「お世辞はよしてよ」と苦笑い。
俺には母親はいない。だから弁当は自分で作る。
単身赴任している親父の仕送りを元に自分で家事をやっている。
「新司なんで親元を離れたかったのかな」
朝からずっと気になっていた。
「なんでだろうね、うちも両親忙しくてなかなか会えないけど一緒にいたいって思うなぁ。」
なにか特別な事情でもあるのだろうか。

「お待たせー」
「早かったね…って」振り返ると新司とあかりがいた
「どうしたの!?」
「誘っちゃった、多い方が楽しいでしょ」ニコニコしてる。
「ようこそ〜」敦士は大歓迎のようだ。
「誘われちゃった」あかりもニコニコしてる。
美男に美女、余計いづらい場所になったかもしれない。
「みんなで食べるご飯は美味しいね」
「そうだね〜」
正直悪くないかも。