ー 1年 3組 1番 荒木あゆみ ー

荒木あゆみ。これが私の名前。
すぐ見つかった笑
こういう時、あ行でよかったってなる。
はぁ…また一番か。

「はぁ…また1番だ。咲は?」
「咲も3組!一緒一緒!」
「まじ?!やった!」

よかったー、咲と一緒は安心安心。
あたし達は、教室に向かった。

丸鷹高校は、私立高校で、建物も立派!お金持ちって感じ。
男女共学だからもちろん男の子もいる。しかも丸鷹高校はイケメン多いって有名だ。だから、あっち見てもこっち見てもイケメン。
男の子だけじゃない。女の子もカワイイ子ばっか!
げんに、咲だって中学校のときめっちゃモテてたし、サッカー部のキャプテンが彼氏だ。高校こそは離れたけどね。

教室について自分の席を確認する。
案の定出席番号1番のあたしは1番前…
はぁ、最悪よね。
自分の席についてパパッと荷物を置いて咲の席に向かった。
“石田咲"だから咲の席は2個後ろ。
荒木、有岡、井岡、石田だ。

「あゆみ、席って隣男なんだね」
「そうみたいだね」
「あゆみのお守り頑張ろっ」

「お守り?」
「こっちの話っ」
「なにそれー笑」

そんなふうに話してたら、

「荒木さんってどっち?」

低いけど、どこか心地いい声で声をかけられた。

「荒木は、あたしですけど……」
「あなたが荒木さんね!今日放課後ここで待ってて、教室から出ずにね」

そういうだけ言って教室を出ていった。
なに?あのひと…