ラキが慌ててお辞儀をしている。純血のヴァンパイアだからきっと偉い人だろう。


「はい、どうぞ。」

「ありがとう!」


笑顔も可愛い人。その辺りに居る女性よりも可愛い顔をしているかもしれない。

ラキが男性の分の飲み物を用意してくれた。


「僕はセリアル。 宜しくね。」

「私はルカと申します。 宜しくお願い致します。」


粗相があってはいけないと思って畏まって挨拶をすると、セリアルにムッとした顔をされた。


「そんな堅苦しい話し方止めてよ! もっと気楽な感じで敬語もなし!!」

「は……じゃなくて、う、うん。」


私の返事に満足したのか、満面の笑みで返された。

見た目だけじゃなくて、話し方も雰囲気も可愛い人。


「ルカは人間だよね?」


そんな事を聞かれたのは初めてで新鮮だった。


「うん、そうだよ。」

「僕人間を見るのは初めてだよ!」