初めて部屋の外に出た。
広々とした廊下の壁にはいくつもの絵画が飾られている。きっと信じられないくらい高いものばかりなんだろうな。
シエルが通るとメイドさんたちは立ち止まり深くお辞儀をする。お辞儀をしながらも、視線が私に向けられている事に直ぐに気が付いた。その目は物珍しいものでも見るかのような目で、気持ちのいいものではなかった。
そして今になってなんて浅はかな事をしてしまったんだろうと後悔した。
シエルはこの国の王子様。私なんかと歩いていて変な噂をされては迷惑がかかってしまう。
「っ、シエル……様!!」
シエルはピタッと足を止め、静かに振り返った。
「お部屋に戻りましょう! 外に行く気分ではなくなってしまいました!!」
シエルは眉間に皺を寄せると溜息を吐いた。
「そんな話し方をしなくていい。 いつも通りでいろ。」
「で、でも__」
「それから変な気を遣うな。 行くぞ。」
再び歩き出したシエルに手を引かれ、おとなしく後ろについて歩くしかなかった。
外に出るとシエルは馬を連れてくると言い、厩に行ってしまった。私は門の近くの花壇のブロックに座って周りを見渡した。
テレビでしか見た事のない様な景色に見惚れた。
ずっと室内に居たからか、久しぶりに感じる風は心地よかった。それに見上げると青々とした空が広がっていて、清々しい気持ちになる。
広々とした廊下の壁にはいくつもの絵画が飾られている。きっと信じられないくらい高いものばかりなんだろうな。
シエルが通るとメイドさんたちは立ち止まり深くお辞儀をする。お辞儀をしながらも、視線が私に向けられている事に直ぐに気が付いた。その目は物珍しいものでも見るかのような目で、気持ちのいいものではなかった。
そして今になってなんて浅はかな事をしてしまったんだろうと後悔した。
シエルはこの国の王子様。私なんかと歩いていて変な噂をされては迷惑がかかってしまう。
「っ、シエル……様!!」
シエルはピタッと足を止め、静かに振り返った。
「お部屋に戻りましょう! 外に行く気分ではなくなってしまいました!!」
シエルは眉間に皺を寄せると溜息を吐いた。
「そんな話し方をしなくていい。 いつも通りでいろ。」
「で、でも__」
「それから変な気を遣うな。 行くぞ。」
再び歩き出したシエルに手を引かれ、おとなしく後ろについて歩くしかなかった。
外に出るとシエルは馬を連れてくると言い、厩に行ってしまった。私は門の近くの花壇のブロックに座って周りを見渡した。
テレビでしか見た事のない様な景色に見惚れた。
ずっと室内に居たからか、久しぶりに感じる風は心地よかった。それに見上げると青々とした空が広がっていて、清々しい気持ちになる。


