「ですが……。」

「これからはルカ様のよきご友人として、そしてよき使用人として職務もしっかりこなしなさい。」

「はい!!」


戸惑っていたラキだったけど、カナリアさんの言葉に頷き嬉しそうに笑ってくれた。

これからもっとラキと仲良くなりたい。

会うまではカナリアさんは怖い人だと勝手に思い込んでいたけど、実際会って話をしてみたら全然そんな事はなかった。寧ろもっと話をしてみたいと思った。

途中カナリアさんは仕事に戻ってしまい、いつもの様にラキと二人でお茶の時間を楽しんだ。

その日の夜、いつもよりも早い時間にシエルが帰ってきた。


「今日は楽しめた様だな。」


心配してくれてたんだ……そう思うと嬉しくなった。


「凄く優しい人だった。 また話がしたいなって思ったよ。」

「そうか、それは良かったな。 それじゃあ俺はまた仕事に戻る。」

「え!? 終わったんじゃないの!?」

「一つ仕事を残しているのを忘れていた。 先に寝ろ。」


そう言うとシエルはそそくさと部屋から出て行ってしまった。

もしかして仕事の途中で抜け出してきたの?そんなに気に掛けてくれてたの?ねぇ、どうして?

胸がドキドキして、頬が熱かった。