第一王子?え?王子様?まさか……。

シエルを見たら、思いっきり不機嫌な顔で返された。


「第一王子って……シエル、が?」

「そうだよ。」


態度は悪いし目つきは鋭いけど、確かに品はある。でも王子様ってもっとキラキラしてて笑顔が爽やかなんじゃないの?シエルの笑った顔はまだ一度も見てないけど、絶対爽やかではないと思う。


「それより、さっきから気になっているんだが……。」

「な、何?」

「何故俺にはタメ語でジョシュには敬語なんだ。」


へ?そんな事気にしてたの?


「ジョシュさんは年上なのかなって思ったんだけど、シエルは私と同い年くらいかなって思って……違うの?」

「お前幾つだよ。」

「ついこの間16歳になったばっかりだよ。 シエルは?」

「一々年齢なんぞ覚えてられるか。 だがもう200年は生きている。」


一瞬思考が停止してしまった。


「にっ、ひゃく年!? え!? 嘘でしょ!?」


パッとジョシュさんの顔を見ると「俺はシエルよりも年上だよ。」と言われてしまった。