「何が……したいの? あのフード男の仲間なんでしょ!? 理由が聞きたいのは私の方!! 帰して……お願いだからっ家に帰してよ!!」


さっきまで蚊の鳴くような声だったのに、ルカは顔を赤く染め興奮気味に声を荒立てた。そしてボロボロと子供の様に涙を流し始めてしまった。

胸がズキズキと痛む。

ルカの頬に触れ、涙をそっと拭った。


「その顔で泣くな。」


_コンコンコン。

やっと来たか。


「入れ。」

「何かあったのか? って、お楽しみ中に俺を呼ぶってどういうこ、と……。」


ジョシュはルカの顔を見るなり、口を開けたまま固まった。こういう反応をするだろうなとは思っていた。


「この子は……まさか……ロ__」

「違う。 人間の女だ。」

「人間……そう、だな。 確かに気配が人間だ……。」


ルカは俺とジョシュの顔を交互に見ると、また瞳を潤ませた。そしてせっかく止まった涙がまた溢れ、流れ始めた。